五十肩、凍結肩、肩関節周囲炎とは？
古来、50歳ぐらいに好発する肩の痛みを五十肩と呼ばれていた。
一方で、肩の痛みや可動域制限を引き起こす疾患として
腱板断裂や石灰沈着性腱炎などの病態が明らかにされてきたため、
それらを除いた後に残る疾患群を、
「狭義の五十肩」、「五十肩」、と診断するようになりました。
このように一般用語としての「五十肩」と、
診断名としての「五十肩」の意味が異なる為、混乱を招きやすいです。
国際的には、「frozen shoulder」、「凍結肩」が広く用いられている。
定義は、「中高年に発症し、既知の疾患には該当せず、
明らかな誘因がなく、肩関節の痛みと拘縮をきたす疾患」と定義されている。
同義語として、
肩関節周囲炎・癒着性関節包炎がある。
※以下、名称は「凍結肩」で説明します。
症状
典型的な凍結肩は、
① 炎症期
② 拘縮期
③ 回復期
の3つの時期を経て、1～4年くらいの経過で治癒します。
痛みが出現し、動作時痛、安静時痛、夜間痛
と徐々に出現し拘縮していきます。【炎症期】
【拘縮期】は、拘縮が完成し肩関節のあらゆる動きが制限されます。
疼痛はむしろ軽快していきます。
その後、拘縮は徐々にとれて可動域がある程度もとに戻ります。【回復期】
治療
疼痛が強い時は、三角巾を使用し上肢の安静と消炎鎮痛薬の内服、
ヒアルロン酸注入などを行う。
可動域制限が主体の凍結期に入ったら、
リハビリを中心に関節可動域訓練を行う。
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